高齢化はビジネスチャンス
「逆説の日本経済論」の中の、小宮山宏氏(三菱総合研究所理事長 元東京大学総長)とのインタビューを紹介します。
<要点>
- 高齢化の問題はビジネスチャンス
- 高齢社会を考える場合には、高齢者のうち健常者をどうするかという視点と要介護者をどうするかという視点に分けると整理しやすい。
- 健常者については、社会との関わりを持つため、例えば、小中学校の教育として参加することがいいのでは。
- なぜなら、様々な問題が発生している学校現場では、多様な経験をした方が必要
- 要介護者に対しては、ロボットの活用でビジネスチャンスがある。
- 介護は変わる。自動車なんかより大きいビジネスチャンスがある。
- それをやらずに高齢化衰退論なんて言っている人たちはまったくわかっていない。
<以上>
本書ではさらに、農林業や社会人教育について、小宮山氏の意見が書かれています。
高齢者人口がが多くなるのは避けられない事実です。
高齢化はマイナスに捉えられることが多いですが、小宮山氏はプラスに捉えられています。
しかしながら、1月12日に国立社会保障・人口問題研究所が発表した「日本の世帯数の将来推計」によると、2040年には、全世帯の44.2%が高齢世帯(世帯主が65歳以上)となり、さらに、このうち75歳以上の世帯主の割合が54.3%となります。
また、高齢者の一人暮らしの割合は、男性20.8%(5人に1人)、女性24.5%(4人に1人)となる見通しです。
確かに、介護が必要な人は増えていくことから、介護ロボットの開発等介護関連産業は大きなビジネスチャンスかもしれません。
しかも、国も自治体も、そして2040年には地域も、高齢者を支えるマンパワーが不足すると思います。
75歳以上の高齢者、一人暮らしの高齢者の増加スピードや増加規模にロボットがどこまで対応出来るでしょうか。
本書でもいくつかロボット開発の状況が書かれていますが、実用化に向けてさらに開発が進んでほしいですね。