要点はココ! プチ活字中毒者の乱読日記

図書館の本を読み尽くしているプチ活字中毒者です。読むジャンルは偏ってますが、読書する時間のない人に、本の要点を紹介します。

安倍首相の施政方針演説について、各新聞社の社説を読んでみました。

施政方針演説について、各新聞社の社説を見比べてみました。

表題とざっくり要点を紹介します。

 

 

1 憲法70年 際立つ首相の前のめり(朝日新聞

  •  3月25日の党大会までに、党としての改憲原案をまとめたい――。首相に近い党幹部からはこのところ、そんな発言が相次いでいる。
  • 安倍氏自身が首相でいるうちに改憲したいからである。
  •  改憲の是非を最終的に決めるのは、主権者である国民だ。
  • 国会議員の数を頼み、強引に押し切るようなふるまいは、国民に分断をもたらしかねない。

2 施政方針演説 中国の脅威に言及足りぬ(産経新聞

  • 安全保障環境を悪化させる元凶は北朝鮮だけではない。
  • 尖閣諸島を狙い、南シナ海で軍事施設を拡張する「強国路線」の中国とどう向き合うか。肝心なところが分からない。
  • 日中平和友好条約締結40周年の今年、あらゆるレベルで交流を飛躍的に強化し、日中関係を「新たな段階」へ押し上げていくとした。
  • 今の中国と法の支配や航行の自由、民主主義などの価値を共有するのは困難だ。
  • 中国の覇権主義にどう対処するか。関係改善の流れに水を差すまいとして、厳しい現実を国民に語れないような戦略では危うい。

  働き方改革 活力引き出す処方箋示せ(産経新聞

  • 安倍晋三首相は働き方改革の断行を施政方針演説の柱の一つにした。
  • 深刻化する労働力不足を打開し、経済の活力を引き出すのが「生産性革命」だ。
  • 演説では、中小企業のIT利用を促すなどとしたが、総花的に既存の政策を並べた印象は拭えない。
  • 少ない労働者で大きな付加価値を生み出すよう、いかに生産性を高めるか。
  • 政府と国会で突っ込んだ議論を行い、その方向性を明示すべきである。

4 安倍首相の施政方針演説 挑発を抑えたのは前進だ(毎日新聞

  • 首相が今国会の最重要課題に位置づけたのが「働き方改革」だ。
  • 高収入の一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」の導入と一括して法案化する政府の姿勢は疑問
  • 切り離した方が与野党の議論も深まるのではないか。
  • 首相は長期的な課題に与野党の枠を超えて取り組もうと呼びかけた。野党への挑発を抑えたのは前進だ。
  • 少子高齢化とその先にある人口減少問題は長期的対応を必要とする。

 

5 よりよい合意へ建設的な国会審議を(日経新聞

  • 安倍晋三首相は「働き方改革国会」と銘打った。
  • 働き方改革はほぼ全ての国民の暮らしとかかわりがある。
  • 国会審議を活性化させたい。
  • 自民党は質問時間の割り振りの変更を主張しているが、野党の発言封じと受け止められるだけだ。
  • 野党についても国民生活に資する政策づくりに取り組み、結果として連携する形での再編を望みたい。
  • 今年は全国規模の大型選挙がない。目先の人気取りに走らない国会論戦ができるはずだ。


6 施政方針演説 働き方改革で成果が問われる(読売新聞)

  • 「働き方改革」について「70年ぶりの大改革」と位置づけた。関連法案の成立を急がねばなるまい.。
  • 少子化問題に関して、社会保障を「全世代型」に転換し、介護職や保育士の処遇改善に努めると訴えた。着実に進めることが大切
  • 高等教育の無償化については、「真に必要な」学生に限定する制度設計が欠かせない。 
  • 「脱デフレ」が実現していない現実を直視し、人工知能(AI)の効果的な活用など、成長戦略の大胆なてこ入れが必要
  • 憲法に関しては、改正案を持ち寄るよう各党に呼びかけた。与野党双方に積極的な対応を期待したい。

 


やはり「働き方改革」について書いている社説が多いですね。

日経新聞が書いているとおり、働き方改革は多くの人が関係するので国民の関心も高いでしょう。

長時間労働の是正」「同一労働同一賃金」「生産性の向上」等々いろんな論点があります。

気になるのは、労働基準法が改正されても実効性が担保されるのか。ということです。


違反した場合の罰則はどうなるでしょう?

 


その他で目立ったところでは安倍首相の姿勢についてです。

野党と対立ではなく、協調の姿勢を示していることに毎日新聞は評価しています。

余裕の表れかもしれませんが。

野党側も対案を示すなど、国会審議を深めていただきたいです。