要点はココ! プチ活字中毒者の乱読日記

図書館の本を読み尽くしているプチ活字中毒者です。読むジャンルは偏ってますが、読書する時間のない人に、本の要点を紹介します。

病児保育の取り組み(続き)

引き続き全国の自治体で行われている病児保育の取り組みについて紹介します。

 

 

 

1 石川県加賀市 加賀市医療センター

①地域の小児科医院との連携

市内の小児科医院すべてに「保育室利用登録簿」、「利用申込書・医師連絡票」が設置されています。かかりつけ医受診時に医師連絡票記載が可能であるため利用申込の簡素化につながっています。

②利用者のニーズに沿った代行受診・お迎えサービス

急な発熱などで事前に受診ができない時に、保育室のスタッフが保護者の代わりに病児に付き添い、当院の小児科に受診する「代行受診」のシステムがあります。
また、保護者が仕事中に、保育園や小学校から連絡があり、お迎えに行くのが困難な場合に限り、スタッフが病児をお迎えに行き、代行受診するサービスも行っています。

 

2、岐阜県羽島郡岐南町 岐南さくら保育園

①自園調理で、体調にあわせた食事を提供

栄養士が献立を立てており、医師の診断や保護者の要望に配慮しながら、利用児の体調に合わせて、刺激の少ない食事を提供しています。
また、食物アレルギー児にも細心の注意をしながら食事の準備が可能です。

 

3、岐阜県揖斐郡池田町 病児・病後児保育室「ひまわり」

①多子世帯無料化による利用者負担の軽減

池田町在住で、18歳までの児童を3人以上養育している世帯の利用料を全額無料としています。

 

4、香川県高松市 西岡医院病児保育室「レインボーキッズ」

①保育士の育成、登用及びワーク・ライフ・バランスを実現するための働き方の促進

年1回、主に幼稚園・小学校の子どもを育てている母親向けに「にしおか医院子育て応援隊養成講座」を実施。講座を修了した方は、「子育て応援隊」として登録され、地域子育て支援センターで有償ボランティアとして活動することができます。
さらに、保育士の有資格者は、希望すれば病児保育室の「登録パート保育士」として登録することができ、家庭や子育てを優先しながら自分のペースで働くことができます。

無理なく長く勤めることが可能となるため、安定して保育士を確保することができます。

また、全国病児保育協議会認定の「病児保育専門士」の資格取得のための助成も行っています。

②次世代育成及び地域の中の社会資源としての役割

香川県立保育コース・中学生の職場体験実習の受け入れることで、子どもと触れ合う機会をもつだけでなく、子どもを取り巻く子育て事情や課題(高齢出産・虐待・ひとり親家庭の増加等)について理解を深める機会をつくります。

 

5、愛媛県伊予市 病児・病後児保育

①お迎えサービスの実施

事前登録済みの市内の保育所、幼稚園、小学校等に通所中の子どもが急な発熱等により連絡があった場合に、保護者からの要請により、病児・病後児保育室の職員が施設へ子どもを迎えに行き、協力医療機関を受診後、病児・病後児保育室で預かるサービスを実施しています。

 


以上、2回にわたり取組事例を紹介しました。
それぞれの施設においては、地域の事情にあわせて、工夫しながら取り組まれています。

 

紹介したような事例を参考に、もっと病児保育が全国に広まっていけばいいですね。