要点はココ! プチ活字中毒者の乱読日記

図書館の本を読み尽くしているプチ活字中毒者です。読むジャンルは偏ってますが、読書する時間のない人に、本の要点を紹介します。

待機児童数が公表されました。

今年の4月1日時点の待機児童の状況について、厚生労働省から公表されました。

 

公表されています主な結果を紹介しますと

 

1 待機児童数は19,895人で前年比6,186人減少
2 待機児童のいる市区町村は、前年から15増加して435市区町村
3 待機児童率が高い都道府県は、沖縄県(3.26)、東京都(1.84)、兵庫県(1.83)
4 待機児童数50人以上で、ワースト3位の市町村は

  • 兵庫県明石市(571名)
  • 岡山県岡山市(551名)
  • 東京都世田谷区(486名)

5 待機児童が増加したワースト3位の市町村は

  • 埼玉県さいたま市(315人増)
  • 兵庫県神戸市 (239人増)
  • 東京都国分寺市(110人増)

6 待機児童数100人以上で、待機児童率の高い市区町村は

  • 沖縄県南風原町(10.11%)
  • 沖縄県西原町(8.7%)
  • 福岡県筑紫野市(8.16%)

(以上)

 

待機児童数は減りましたが、待機児童数のいる市区町村は増えています。

待機児童は東京は一番深刻かと思っていましたけど、「率」で見ますと、沖縄が圧倒的に高いですね。

 

沖縄が待機児童率が高い理由として

  • 県民所得が低く、働く女性が多い。
  • 歴史的に見て、沖縄が長期の米軍占領下におかれ、認可保育所の整備をはじめ児童の保育に対する国の支援がなかった。
  • 合計特殊出生率が高い。

ということが言われています。

待機児童「率」が高い市区町村のワースト1位、2位も沖縄の町です。

 

しかしながら、沖縄は昨年と比較して377人待機児童が減っていますし、東京も8,500人以上いました待機児童が、3,000人以上減っています。

 

この流れで、待機児童がさらに減少していけばいいですね。

 

一方で、東京とほぼ同じ待機児童率である兵庫県は、昨年に比べ400人以上増えています。

明石市は全国で一番待機児童数が多く、神戸市も239人増えています。

 

明石市は、子育て支援施策が充実していることが有名で、子育て世帯が転入していることが影響していると思います。

 

子育て支援施策の充実と待機児童対策。明石市が両立できるか。注目したいと思います。

 

 

待機児童に関して、読売新聞と日経新聞が社説で論じています。

少し紹介しますと

 

 1 待機児童減少 「ゼロ」の目標達成を着実に  9月14日 読売新聞

  • 希望しても保育所に入れない待機児童が、4年ぶりに減少

  • 2万人を切ったのは10年ぶり

  • 保育所などの定員は、前年より11万人近く拡大した。うち約4万人分は、企業が国の補助を受けて設置する「企業主導型」施設だ。自治体や企業が取り組みを加速させていることは、評価できる。

  • しかし、今回減少したとはいえ、なお多くの待機児童が残る。自宅周辺の施設のみ希望した場合など、集計から除外された「隠れ待機児童」も含めれば、8万人を超える。

  • 19年10月に導入される幼児教育・保育無償化の影響も気がかりだ。無償になれば、今は保育サービスを利用していない家庭の潜在的な需要を掘り起こす可能性が高いと指摘されている。

  • 実際、2年前に保育無償化を独自に始めた兵庫県明石市では、利用申し込みが急増し、今回、待機児童数が全国最多になった。

  • 施設整備を進める上で、大きな課題は保育士の確保である。人材難で定員縮小や開園延期を強いられる事例もある。賃金アップや職員配置の見直しなど一層の処遇改善を急ぐ必要がある。保育の質向上のためにも不可欠な措置だ。

  • 都市部では、用地不足や住民の反対で、保育所の新設が困難になっている。園庭などが整った幼稚園の活用は有効な対策だろう。

  • 預かり保育や低年齢児の受け入れを促し、保育の機能を併せ持った「認定こども園」への移行につなげたい。政府も財政面でしっかり後押しすべきだ。

 

 2  なお見通せぬ待機児童ゼロ  9月9日 日経新聞

  • 厚生労働省によると、18年4月1日時点の待機児童数は、前年より6千人以上少ない1万9895人だった。
  • 2万人を割り込むのは08年以来、10年ぶりだ。保育サービスの量がこの1年で約11万人分増えたことが効いた。
  • ただ、いまの待機児童数が、真の保育ニーズではない。例えば、入所が難しいために最初からあきらめて申し込まなかった人は、この数字には入ってこない。19年10月からは幼児教育の無償化が始まる。これにより入所希望が一層、増える可能性もある。
  • 保育サービスを増やすうえで大きなネックになっているのが、用地不足だ。比較的、機動的に整備できる小規模な施設を増やすなどの工夫も要るだろう。
  • 幼稚園が果たせる役割も大きいはずだ。預かり保育の拡充や、保育所の機能を兼ね備えた「認定こども園」への移行などで、地域の子育て世帯を支えてほしい。

(以上)

 

よく似た論調です。

特に、待機児童対策として「認定こども園への移行」を挙げています。

 

認定こども園について、調べて述べたいと思います。