地元で頑張る「ご当地企業」を紹介します。

地元の力を生かす「ご当地企業」（中公新書ラクレ）を読みました。

地元の力を生かす「ご当地企業」-ビッグデータで読み解く47都道府県 (中公新書ラクレ)

全国４７都道府県の企業について、独自の指標を設定し特徴を分析した本です。

それぞれの都道府県の特徴については本書をご覧いただくとして、ここでは、本書のなかで地元で頑張る企業として記載されているいくつかの企業を紹介します。

１　雪屋媚山商店（北海道美唄市）

• 厄介者の雪を利用して雪冷房技術の普及に向けて取り組んでいる企業
• 美唄市の空知工業団地内にデーターセンターを竣工し、間接冷水循環方式を取り入れた冷房施設のシステムの実証実験施設として稼働
• 本間社長は「厄介者の雪を利用したデーターセンター冷却が普及すればこれほど有用なことはない」と語る。

２　IWACHU（岩手県盛岡市）

• 南部鐵器のトップメーカー
• 伝統工芸品としての南部鐵器を主軸としながらも、海外デザイナーによる南部鐵器シリーズの製造を開始
• 日々、若手技術者の育成に注力しており、伝統技術の継承に努めつつ、若者の新しい感覚を生かした商品開発を推進している。

３　アポロガス（福島県福島市）

• プロパンガスを供給するほか、太陽光発電システムを提供するなど、エネルギー事業を手掛けている。
• 新入社員研修の一環として、地元ラジオのDJを任せたり、自社のテレビCMに登場させたりするなど、人の活力に注目した施策で独創性を発揮
• 東日本大震災の際には、顧客６７００戸の訪問を直ちに実施し、翌日には全世帯のガスを復旧させた。
• 篠木社長の行動の基本にあるのは、「恩返し」の気持ち。その想いが社員にも浸透し、震災直後の極限の状況でも、顧客への恩返しという選択につながった。

４　栃木精工（栃木市）

• 注射針製造業者のトップ
• 社長の川嶋氏は、製造現場を疲弊させていた製品の販売を中止し、より付加価値の高い製品の製造にシフトするとともに、従業員に事業損益を開示し、部門別に生産性を意識させた。
• 現在まで８期連続して増収。連続黒字を達成。従業員への賞与は年２.２か月から４か月超に増やし、初任給も含めた給与水準は３万円以上アップ。
• どんなに会社が大きくなろうと、栃木を離れるつもりはないとのこと。

５　オオクシ（千葉市）

• 理美容店
• 「POSレジ」の仕組みを導入し、顧客満足度を示す再来店率などを分析することで業績を拡大
• 顧客満足度を高めてお客様に喜んでもらうことと、全従業員が物心両面で幸せになることを追求
• 創業間もない経営者や業績不振、事業承継などで中小企業経営者を対象とした塾も開設し、講師を集め支援している。

 

（以上、本書より）

北海道、東北、関東の企業を紹介しました。

「全国区」の会社ではありませんが、地域で頑張っている企業です。

そのほかの地域についても、さらに紹介していきます。