要点はココ! プチ活字中毒者の乱読日記

図書館の本を読み尽くしているプチ活字中毒者です。読むジャンルは偏ってますが、読書する時間のない人に、本の要点を紹介します。

子育てしやすいまちを紹介します。(その3)

内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が公表した「出生数や出生率の向上に関する事例集」に掲載されている市町村の紹介。3回目です。

 

今回ですべての市町村を紹介します。

 

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1 岡山県奈義町

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  • 有配偶女性の就業割合(H27)は30-34歳で62.4%(全国:60.7%)、35-39歳で71.0%(全国:64.0%)、40-44歳で83.9%(全国:69.7%)などと高い。
  • 3世代世帯の割合(H27)は13.3%(全国:5.7%)と高い。
  • 母親同士のフォーマル、インフォーマルな支援ネットワークも複数存在し、子育て中の母親が孤立することが少ない。
  • 町内での就業場所は製造業の工場(町東部の東山工業団地)や医療福祉関係の施設が多い。近隣自治体の企業や工業団地等に通勤する例も多い。
  • 出産祝い金交付や病児病後児保育、在宅育児支援手当、不妊治療・不育治療助成など町独自の施策も含め多様な経済的支援を展開
  • 子育て中の女性が時短で働ける場へのニーズ等から、休業したガソリンスタンドを改装した「しごとスタンド」をH29年に開設。「まちの人事部」(一般社団法人ナギカラと民間企業の連携による設立)による「しごとコンビニ」事業で、働きたいニーズを持つ女性や高齢者等に教育訓練の提供と業務の依頼を行う仕組みを構築

(以上、事例集より)

 

奈義町も前回紹介した邑南町と同様に子育て支援が充実している町として有名ですね。

経済的支援の充実もさることながら、子育て中の女性を仕事の面でも支援している取り組みは参考になりますね。

 

 

2 香川県高松市

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  • 25-39歳男性の未婚率(H27)は44.1%(全国:50.1%)と低い
  • 3世代同居率は低いが、地元出身者は近居も多いといったコメントもあり、
    緊急時には親の支援を受けられる世帯は多いと考えられる。
  • H16年より地域子育て支援拠点事業(主に3歳未満の親子が気軽に交流できる場)を開始。市内に31か所が整備され、45の中核市の中で3番目に多い(H29年4月現在)。中心市街地を含む市内各所に分散して立地しており、自宅の近くや職場の近く、実家の近くなど、複数の拠点から自分に合った拠点を選ぶことができる。
  • NPOの働きかけで香川県が「縁結び・子育て美容-eki事業」を実施。講習を受け認定された美容院等が、地域の子育て支援情報を提供し、また、地域の相談窓口につなぐ役割を果たしている。

(以上、事例集より)

 

高松市は面積が小さく、都市機能がコンパクトに集積しているので暮らしやすいといった特徴もあげられています。

美容院での取り組みはおもしろいですね。
「子育て支援情報をいかにして子育て世帯に届けるか。」ということはどこの自治体でも課題だと思いますので、この取り組みは参考になります。

 

 

3 長崎県平戸市

  • 3世代世帯の割合(H27)は11.5%(全国:5.7%)、6歳未満の子供のいる世帯の3世代同居率(H22)は44.6%(全国:15.6%)と高い。
  • 別居していても市内など近距離に住む「近居」が多い。
  • 市内には産婦人科医がいない。そのため、妊産婦が周辺市町の産婦人科に通院するための交通費を助成する「安心出産支援事業」を実施
  • 民間の助産師による「平戸さんばの会」を立ち上げ、同会の協力を得て、妊娠中のパパママ教室から、出産後の母乳育児支援まで、様々な訪問指導や相談事業を実施。妊産婦とマンツーマンの関係を築き、安心して出産・育児できる環境を醸成している。
  • 市と県は、人口が比較的少ない地域に小規模な縫製工場を誘致。その結果、当該地域では貴重な、女性向けの雇用の場となり、地域の農家や漁師の妻らにパート以外で働く機会を提供している。

(以上、事例集より)

 

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妊産婦に対してきめ細かい支援をされています。

 

 

4 鹿児島鹿屋市

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  • 市外への通勤者は7.2%(H27)と少数であり、職住近接。鹿児島県全体でも通勤時間が58分と短い(全国2位)
  • 3世代同居の比率は低いが、夫婦いずれかの実家の近くに居を構えることが多く、「近居」が一つのポイント。
  • 市内には夜間・休日救急医療や小児科、産婦人科も揃っており、子育て世帯の安心感につながっている。

(以上、事例集より)

 

「職住近接」は子育てしやすい環境の大きなポイントだと思います。

医療環境も充実していますね。

 

 

4 鹿児島県伊仙町 

 

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  •  これまで長寿世界一を2名輩出しており、合計特殊出生率も2期連続日本一であることから「長寿・子宝の町」として知られる。
  • 各集落に子どもたちが集う場があるため子どもが「顔の見える存在」となり、子育て世帯が孤立化することなく、地域社会全体で子どもを守り育てていく安心感が生まれている。
  • 病院は町内に1件、島内には24時間受け入れ可能な総合病院(車で20分程度)を含む7件があり、安心安全な子育て環境につながっている。産科医も島内に常駐
  • 農地を有する世帯も多く、家族内で自家消費用の農作物を栽培することも一般的で、生活にかかるコストは高くないといった意見もある。
  • ひとり親家庭や乳幼児等の医療費助成は手厚く、また、子育て支援金として第1子5万円、第2子10万円、第3子以降15万円が支給されるなど、経済的支援が行われている。
  • 財源の配分を町ぐるみで見直している。80歳以上への敬老祝い金支給を、H27に町内の高齢者からの提案で90歳以上に変更、その分の財源を子育て祝い金に充てることとなった。
  • ふるさと教育やキャリア教育など、離島の子どもたちの教育機会の拡充を目指し、「いせん寺子屋」を開講。ICTを活用した都市部の大学と連携した受験対策、世界で活躍する著名人の招へい等、「島内外」とのコミュニケーションの機会を積極的に提供している。

(以上、事例集より)

 

離島のハンデを克服すべく、充実した取り組みが行われていると思います。

高齢者自らが、自分達への支援内容を後退させてまで子育て支援に力を入れている姿勢は見習うべきですね。

地域のつながりが強いから出来ることでしょうか。

 

 

 

以上、13の市町村について紹介しました。

比較的共通する点として

  1. 3世代同居もしくは、近くに親が住んでいる。
  2. 地域が子育て世帯を支援し、子育て世帯が孤立しない取り組みを行っている。
  3. 働きやすい環境

というところでしょうか。

 

もうすぐ厚生労働省から、平成30年の出生数、合計特殊出生率が公表されます。

紹介した市町村はどうなっているでしょうか。