国民生活基礎調査を読みました。
7月2日に厚生労働省が公表しました「平成30年 国民基礎調査の概況」を読みました。
昨年の世帯の状況が数値で示されています。
いくつか紹介します。
1 世帯数と世帯人員の状況
平成30年6月7日現在の総世帯数は、約5000万世帯ですが、特徴として平成の30年間で、
- 単独世帯と夫婦のみの世帯が平成の30年間で増えている。
- 三世代世帯が大きく減っている。
ということだと思います。
★全世帯に占める割合
単独世帯 | 夫婦のみの世帯 | 三世代 世帯 |
|
平成元年度 | 20% | 16% | 14.2% |
平成30年度 | 27.7% | 24.1% | 5.3% |
三世代世帯の減少が目立ちます。
核家族化が進んだことがわかります。
世帯数と平均世帯人員の経年データーがグラフ化されています。
平均世帯人員数が年々減少している一方世帯数は増加しています。
2 児童のいる世帯の状況
- 児童のいる世帯は1126 万7 千世帯で全世帯の22.1%
- 児童が「1人」いる世帯は511 万7 千世帯(全世帯の10.0%、児童のいる世帯の45.4%)
- 「2人」いる世帯は455 万1 千世帯(全世帯の8.9%、児童のいる世帯の40.4%)
児童のいる世帯が年々減少していることがわかります。
3 各種世帯の所得等の状況
所得について、どの世帯においてもほぼ「横ばい」ですね。
景気がよくなっているという実感がないというのも、このグラフから納得できます。
特に、全世帯平均だと、1994年(平成6年)の664万円から551万円と100万円以上も低くなっています。
アベノミクスの恩恵がないという意見もわかりますね。
4 各種世帯の所得等の状況
年金の問題が話題になりましたが、全世帯の半分が「年金だけ」の生活をされています。
今は、年金だけで生活出来るでしょうが、今後のことを考えると、「年金だけ」では、2000万円問題のこともあり厳しい生活が待ち受けていると思います。
年金以外の収入も確保したいですね。
5 生活意識の状況
生活意識別に世帯数の構成割合をみると、「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」)が 57.7%となっています。
世帯の生活意識の年次推移
経年で見ますと、2016(平成28)年、2017(平成29)年より、「苦しい」と感じている世帯が若干ではありますが増えています。
この傾向が次年度も続くでしょうか。
各種世帯の生活意識についても、データーが掲載されています。
「苦しい」と感じている児童のいる世帯が増えているのはなぜでしょうか?
特に「大変苦しい」と感じている世帯が1.7%増えています。
今年10月から消費税の増税、幼児教育・保育の無償化が始まります。
これにより、来年、数値が変わるでしょうか。